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美味しいカニの条件は「脱皮してから時間がたっている」ことです。
脱皮直後のカニは殻だけが大きく、中身が詰まっていません。
カニは1年に1回のペースで脱皮を行い、大きくなっていきます。
選びたいのは「堅ガニ」といって、脱皮から半年以上経過したカニ。
身はもちろん、カニミソもたっぷりと入っています。
カニの選び方で失敗しないためには、新鮮な堅ガニを選ぶことが重要です。
この記事では、経験16年の料理人が毎年カニを扱ってきた経験に基づき解説しています。
毎年美味しいカニを味わいたい人は、最後まで読んでみてください。
刺身の「柵(さく)」の選び方を知りたい人はコチラ。
魚の選び方(丸ごと1尾・切り身)を知りたい人はコチラ。
通販でカニを購入予定の人はおすすめのカニ通販サイト6選をどうぞ。
目次からお好きな見出しへ移動できます。気になる所からお読みください。
【生(活)カニの選び方】脱皮直後のものは選ばない
![live-crabs](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/live-crab.jpg)
生カニを買う際は、必ず生きている活カニを選ぶこと。
カニは傷みやすく、死ぬと一気に鮮度が落ちるからです。
仮に店頭のカニが死んでいた場合、いつ死んだものかわかりません。
生きたまま冷凍したカニを解凍したものもありますが、活カニよりはるかに鮮度が落ちています。
生(活)カニの選び方で、確認することは3つ。
選びたいのは脱皮から半年以上たった「堅ガニ」。
身がぎっしり詰まり、カニミソもたっぷり入っています。
生(活)カニを選ぶときは押したり持ち上げたりするとわかりやすいので、なるべく触って確かめましょう。
カニに触るときは、お店の人に許可をもらったほうが無難です。
活きのよさ
見るべきポイントは次のとおり。
- 動きが活発なこと
- 全体的にツヤがあること
- 甲羅が乾燥していない
- 脚の付け根が黒ずんでいない
活きのよさは鮮度に直結します。
新鮮で元気な生カニは、動きが活発で全体的にツヤがあります。
動きが鈍いものや甲羅が乾燥しているものは、時間がたって鮮度が落ちてきている証拠です。
また、古くなったカニは長時間空気に触れているため、酸化により脚の付け根が黒ずんでいます。
重量感も大事
鮮度以外で重要なポイントは、持って重量感があること。
身やカニミソが詰まっているカニは、ずっしりと重みがあります。
活きがよすぎて触れない場合は、お店の人に「重いカニが欲しい」と任せてみるのも手です。
よほど粗悪な店でない限り、こちらの要望にプロの目線で応えてくれるでしょう。
オスのズワイガニの場合、ハサミが大きいことも重要なポイント。
ハサミが小さいオスガニは、脱皮直後で身がスカスカです。
甲羅の硬さ
見るべきポイントは次のとおり。
- 甲羅や脚の殻が硬い
- 甲羅に傷が残っている
- 黒い粒が付着している
身がぎっしり詰まった堅ガニは甲羅や脚の付け根が硬く、指で押しても凹みません。
ついでに甲羅に傷があるかも確認しましょう。
脱皮をすれば傷もキレイに回復するため、傷の付き具合で脱皮後どのくらいたっているか推測できます。
甲羅に黒い粒が付いているカニも、高確率で堅ガニです。
黒い粒の正体はカニビルという寄生虫の卵で、本来は岩など硬い場所に産卵します。
岩場が少ない海底では、硬いカニの甲羅が絶好の産卵場所なのです。
甲羅に卵を産むだけなので、カニに影響はなく食べても害はありません。
カニビルが付いているカニは岩のように甲羅が硬く、身が詰まっているとされています。
ただし、脱皮後3ヵ月程度でも甲羅が硬ければカニビルが付着するため、堅ガニではない場合も。
目安程度に考えておくとよいでしょう。
腹部の匂い
見るべきポイントは次のとおり。
- 腹が黄色味を帯びている
- 腹部を押しても凹まない
- カニの香りが強すぎない
- 腹部が茶色・甲羅や足に黒い斑点があるものは選んでOK
脱皮直後は純白なカニの腹部も、堅ガニになると少し黄色がかってきます。
腹を押して硬ければ、身が詰まっている証拠です。
腹部の匂いで鮮度を確かめられます。
新鮮なものは臭みがなく、カニ特有のいい香りがほんのりします。
匂いが強すぎる場合はカニのエキスが漏れ出している可能性が高く、鮮度が落ちている証拠なので避けましょう。
腹部が茶色く変色したり甲羅や脚に黒い斑点が付いたりしているものは、ヤケガニと呼ばれ市場価値がやや下がります。
お徳用として販売されることもあり、味に大きな差はありません。
【茹でガニの選び方】見るべきは色とツヤ
![boiled-snow-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/boiled-snowcrab.jpg)
茹でガニは生カニを塩ゆでしたもので、カニの鮮度を保つことや甘みを引き出すことが目的です。
獲れてから早く茹でるほど鮮度が保たれ「浜茹で」のように水揚げ後すぐに茹でられたものは価値が高くなります。
茹でガニの選び方で確認する点は3つ。
とくに茹で加減はお店ごとに差が出やすいため、慎重に選びましょう。
いつ茹でられたか
- 「浜ゆで」の表記がある
- 鮮やかな紅色でツヤがある
- 腹部が臭くない
茹でガニの鮮度は、獲られてから茹でられるまでの時間で決まります。
カニは傷みやすいため、漁獲後に早く茹でるほど鮮度が落ちません。
例えば「売れ残った活カニが死んでしまったから茹でた」といった場合、浜ゆでと比べてかなり品質が落ちます。
茹でてからの時間も重要。
茹でたてのカニは甲羅にツヤがあり、鮮やかな紅色です。
時間がたつにつれて色がくすみ、茶色く変色していきます。
また、茹でてから長時間経過したカニは腹部が臭うため、見た目で判断できない場合は腹を嗅いでみましょう。
茹で加減(加熱時間)
茹で過ぎたカニはパサつき、茹で足りないとカニミソが流れ出てしまいます。
茹で加減をチェックするには、甲羅と腹部を確認しましょう。
見るべきポイントは次のとおり。
【丁度いい茹で加減のカニ】
- 甲羅が適度に湿っている
- 腹が真っ白い
【茹で過ぎたカニ】
- 甲羅が乾燥している
- 触ると身が硬い
【茹で足りないカニ】
- 甲羅や脚を押すと汁が垂れてくる
- 腹が黒ずんでいる
とくに腹部が黒いカニは要注意です。
茹で足りないためカニミソが固まらず、腹部に染み出しています。
味がよくないうえに、鮮度が落ちやすい証拠です。
重さと硬さ
見るべきポイントは次のとおり。
- 同じ大きさで比較して重いもの(密度が大きいもの)
- 身が硬くないもの
生カニと同じで重いほど身が詰まっていて、ミソもたっぷり入っています。
同じくらいの大きさのカニで、重さを比べるのがコツです。
同サイズのほうが、より身の詰まり具合(密度)がわかります。
茹で足りなかったり茹ですぎたりしているものは、水分が抜けているため軽く感じるはずです。
重さだけでなく、甲羅や脚を押して硬さをチェックすることも忘れずに。
脚を指で挟んでみて身が硬い場合は、茹ですぎてパサついている可能性があります。
動かない茹でガニは触りやすいので、手に取ってチェックしましょう。
余計なトラブルを避けるため、触るときは店員さんの許可をもらったほうが無難です。
【冷凍カニの選び方】船凍品を選ぼう
![frozen-snow-crab-legs](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/snowcrab-frozen.jpg)
実は長時間経過した活カニや茹でガニより、冷凍カニのほうが高品質です。
生け簀で餌もなく何日も過ごしたカニはストレスでやせ細り、茹でてから長時間経過したカニは味も香りも抜けています。
冷凍カニは獲れたてや茹でたてを急速冷凍しているので、時間がたっても味が落ちません(ただし、生食可能な商品以外は刺身NG)。
冷凍カニの選び方で確認することは3つ。
- 冷凍状態
- 冷凍カニの規格(部位)
- カニの冷凍方法
冷凍の状態
冷凍カニを選ぶ際に最も重要なのは、購入する時点でしっかり凍結されていること。
解けているもの、汁が出ているもの、黒ずんでいるものは高確率で鮮度が落ちて劣化しています。
選びたいのは「船凍品」と呼ばれる高品質の冷凍カニ。
漁獲後すぐに船上で急速冷凍するため、獲れたての鮮度のまま凍結されています。
船凍品は高品質の証で、どの販売店でも大きく表示されているのが特徴です。
通販の場合は業者を信じるしかありませんが、販売実績や運営歴が長ければユーザーから信頼されている証拠です。
カニ通販の選び方は本記事の下部で詳しく解説しています。
冷凍カニの部位(規格)
冷凍カニは部位ごとにバラで販売されることも多く、食べる人数や食べ方に合わせて選べる点がメリットです。
しゃぶしゃぶ用に持ち手を残して殻をむいた商品や、焼きガニ用に半分だけ殻をむいてある商品もあります。
一般的に販売されている部位(規格)は次のとおり。
- ラウンド(丸・姿)‥丸ごと1杯の状態
- セクション(1肩)‥脚と肩(付け根)だけの状態
- ポーション(むき身)‥脚だけで殻がむいてある状態(半分殻付きはハーフポーション)
各部位で何人分をまかなえるかは、コチラで解説しています。
カニの冷凍方法
冷凍カニには2種類の冷凍方法があり、作るカニ料理によって選び方を変えるのがコツです。
- 生冷凍‥活カニを冷凍したもので加熱調理向き
- ボイル冷凍‥茹でガニを冷凍したものでそのまま食べるのがおすすめ
生冷凍は生きているカニ、もしくは活締めしてすぐに冷凍するため、加熱しても旨みが抜けずジューシーなままです。
ボイル冷凍は一度茹でる際に水分が蒸発しているため、加熱するとやや旨みが抜けてパサつきます。
加熱済みのボイル冷凍は、解凍してそのまま食べられる点がメリットです。
どちらも漁獲されてから冷凍されるまでが早いほど、鮮度や旨みが失われません。
獲れたてをすぐに処理している「船凍品」を狙いましょう。
冷凍カニを選ぶときは重さに注意
冷凍カニの場合、重さはあてになりません。
冷凍焼けを防ぐために、氷の膜で全身を覆っているからです(グレーズコーティング)。
冷凍カニを買ったことがある人なら、薄い氷がカニの全身を覆っているのを見たことがあるはず。
カニを保護するための加工が、カニの重量をわかりにくくしているのです。
大きさが同じでも覆われている氷の量が違うため、正確な重さを比べるのは難しいでしょう。
【カニの種類で選ぶ】代表的な6種の味や特徴を解説
![swimming-crabs](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/crabs.jpg)
カニは種類によって、味や食感が違うものです。
それぞれの特徴を知らないまま購入すると、損をしてしまうかもしれません。
例えば、タラバガニは店頭に並べる前にカニミソを抜いてしまうため、丸ごと1杯で買うよりセクション(1肩)やポーション(むき身)で買う方がお得です。
本記事で解説している6種類を覚えておけば、選び方で困ることはないでしょう。
味の特徴や出回る時期を解説しているので、カニの種類で迷った際は参考にしてみてください。
通販でカニを選びたい人は「おすすめのカニ通販サイト6選」をどうぞ。
ズワイガニ
![raw-snow-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/raw-snow-crab.jpg)
日本でもっともメジャーなカニで、産地ごとにブランド名を持つのが特徴です。
メスよりオスの方が大きく、値段も倍以上違います。
上品な甘みと濃厚なカニミソが魅力で、身とミソの両方を味わいたい人におすすめ。
身質がやわらかく旨みが強いため、刺身やしゃぶしゃぶなど生食も人気です。
加熱調理でも美味しく、煮込むと殻から濃い出汁が取れます。
ズワイガニの旬はオスが11~3月上旬、メスは11~1月上旬。
資源保護のため、漁期や獲っていい大きさが決められています。
輸入物は日本の漁期に関係なく冷凍品が通年出まわり、ロシア・カナダ産がメインです。
【主な産地】
- 兵庫・鳥取・福井・石川県(日本海)
- 北海道・ロシア(オホーツク海)
- シベリア・アラスカ(ベーリング海)
- カナダ(大西洋)
紅ズワイガニ
![red-snow-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/red-snow-crab.jpg)
鮮やかな紅色で、殻が薄いのが特徴。
ズワイガニと比べて市場価値が低く、半値で売られることもあります。
安価で手に入るので、コスパよくカニを食べたい人におすすめ。
濃厚な甘みが特徴で、身の甘みだけでいえばズワイガニに勝ります。
身入りは少なめですが、水分量が多いぶんジューシーです。
ただし、甘みが強すぎて上品とはいえず、クセがあると感じる人も。
水分量が多いため傷みやすく、解凍時に水分と一緒に旨みが抜けやすいのも難点です。
紅ズワイガニは産地によって漁期がずれるため、結果的に通年出まわります。
年間の水温が常に0.5~1℃の深海に生息し、旬による味の変化がありません。
隔年しか産卵しないメスの紅ズワイガニは、資源保護のため全面的に禁漁です。
【主な産地】
- 鳥取・島根・新潟(日本海)
- 北海道(オホーツク海)
- ロシア(ベーリング海)
オオズワイガニ(バルダイ種)
![large-snow-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/large-snow-crab.jpg)
バルダイ種という大型のズワイガニで、焦げ茶色の甲羅と太くて短い脚をもちます。
茹でると普通のズワイガニにより、真っ赤になるのが特徴です。
太い脚に詰まった肉厚な身は、繊維質で歯ごたえがありもっちりとしています。
非常に味がよく旨みが濃厚なので、カニを味わい尽くしたい人におすすめ。
カニ特有の香りと甘みが強く、茹でるとより甘みが増します。
どんな調理法にも適しているため、料亭などの高級店で好まれます。
本来はほぼ輸入で流通量が少なく、一般の小売店ではあまり見かけません。
2023年の夏に北海道の太平洋沿岸を中心に大量に漁獲されており、ニュースに取り上げられるほど注目されました。
甲羅の大きさが8cm程度と小さめのため値段も安く、需要が高まっています。
【主な産地】
- アラスカ・ロシア(ベーリング海)
- カナダ(北大西洋)
- 北海道(噴火湾)
タラバガニ
![king-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/king-crab.jpg)
生物分類学上は、ヤドカリの仲間に分類されます。
太い脚と大きな甲羅が特徴で、食べ応えのある脚の身が魅力です。
茹でガニや焼きガニなど、加熱することで甘みが引き出され美味しくなります。
ただし、正確にはカニではないためカニミソの量が少なく、味もイマイチで茹でても固まらずえぐみが残ります。
他の種類と比べカニ自体の味が薄いので、生食には向きません。
旬は2回で4~5月は甘みが増し、11~2月は脱皮を終え身が詰まった状態です。
ほとんどが輸入で、希少な北海道産のタラバガニには高値が付きます。
【主な産地】
- アラスカ(ベーリング海)
- ロシア・北海道(オホーツク海)
毛ガニ
![hairy-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/hairy-crab.jpg)
甲羅や脚が、細かい毛で覆われているのが特徴です。
毛ガニの魅力は何といってもたっぷり入ったカニミソで、他のカニにはない濃厚な旨みがあります。
カニミソを存分に味わいたい人におすすめ。
小ぶりなものの味が濃く、加熱するとより旨みが増します。
生の状態では鮮度も味も落ちやすいため、獲れてすぐに茹でていることが重要です。
港に着いてすぐ茹でる浜茹でか、船上で「茹で~冷凍」まで行う船凍品を選びましょう。
漁場ごとに獲れる時期が異なるため、特定の旬はなく通年出まわります。
毛ガニのメスは、資源保護のため全面的に禁漁です
【主な産地】
- 北海道(オホーツク海、太平洋)
- 岩手県(太平洋)
- ロシア産(ベーリング海)
花咲ガニ
![hanasaki-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/hanasaki-crab.jpg)
タラバガニと同じヤドカリの仲間で、長いトゲと太くて短い脚が特徴。
漁獲できる大きさや漁法が限られているため、オスよりメスのほうが高価です。
筋肉質な身はプリプリの食感で旨みが強く、独特の甘い香りがあります。
タラバガニと違いカニミソが美味しい点も魅力で、味の濃さは毛ガニに匹敵するほどです。
カニの濃厚な旨みを味わいたい人におすすめ。
茹でガニが定番で、脂分が多い身は汁物にも向いています。
なかでも「鉄砲汁」と呼ばれる花咲ガニの味噌汁は、人気の食べ方です。
滅多にお目にかかれませんが、メスの卵(外子)や卵巣(内子)も非常に美味です。
とくに内子はカニミソの近くにあり、ミソの旨みがたっぷり染み込んでいます。
花咲ガニの漁期は4~9月で旬の時期は7~9月ごろ、国内では北海道でしか漁獲されません。
【主な産地】
- 北海道産(太平洋)
- ロシア産(オホーツク海)
【カニの産地で選ぶ】地域ごとに存在するブランドガニ6選
![brand-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/brand-crab.jpg)
カニは生息海域の環境や港での扱い方によって、味や香りが異なります。
とくにズワイガニは産地ごとにブランド化されており、市場価値も高めです。
同じ海域で獲れたカニでも、帰港する港ごとに次のような差が出ます。
- 船の大きさ:保管時の品質
- 漁法:傷や欠損など漁獲時の品質
- ブランド認定の基準:値段と品質のつり合い
おもなブランドガニは下記の6つで、一般のズワイガニと区別できるようにブランドの証としてカラータグが付けられます。
ブランドガニの特徴
大きさ・重さ・身の詰まり具合など、各地域の厳しい基準をクリアしたオスのズワイガニだけが、ブランドガニとして認められます。
ブランドによっては地域が設ける基準とは別に、カニを漁獲した漁師(船主)・競り人・仲買人のお墨付きが必要です。
タグに刻印される漁船名や漁港名は、プロが自信を持って高品質と認定した証といえます。
ブランドガニは漁獲量によって値段が毎年変動し、高い時期と安い時期の差が激しいのが特徴。
マグロと同じで、どの港でも初競りは高値が付きます。
福井県|越前ガニ
![echizen-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/12/3b2c1546736b0b9d8d172684b60bb15d.jpg)
【基本情報】
- タグの色:黄色
- 水揚げ漁港:越前港・三国港・敦賀港・小浜港など
- 漁期:毎年11月6日~3月20日(オス)~12月31日(メス)
- 相場:1杯15,000~25,000円
繊細な身質と上品な甘みが特徴で、たっぷり入った濃厚なカニミソも魅力。
日本で唯一の皇室に献上される「献上ガニ」として、高い評価を受けています。
メスは「セイコガニ」と呼ばれ、2007年よりオス同様に黄色のタグを付けるようになりました。
2018年からは国が地域の知的財産として認めている証「GIマーク」が、すべてのタグに表示されています。
福井県沖にはカニの繁殖と成長に最適な0~2℃の海底が広がり、餌となる貝類や魚の死骸などが豊富です。
カニは生きている魚の捕食が困難なため、大きく育つには恵まれた環境といえます。
例年の相場は1杯あたり15,000~25,000円ほど。
漁が解禁される11月初めは15,000円ほどで、その後「へ」の字を描くように変動するため最安値と最高値の差がかなり大きくなります。
最上級ブランド・極(きわみ)
2015年には、越前ガニのなかでもより厳選されたハイブランドとして「極(きわみ)」が新たに追加されました。
さらに厳しい基準をクリアするだけでなく、競り人や仲買人が合格を出しはじめて「極」と認定されます。
1シーズンに500杯ほど(全体の約0.05%)しか獲れない、希少なブランドガニです。
【極の基準】
- 重さ1.5㎏以上
- 甲羅の幅14.5㎝以上
- 爪の幅3cm以
鳥取・島根県|松葉ガニ
![matsuba-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/12/6a64e7d96498b699450eb9ca57be826c.jpg)
【基本情報】
- タグの色:(鳥取産)白色(島根産)青色
- 水揚げ漁港:境港・賀露港・綱代港・隠岐の島
- 漁期:毎年11月6日~3月20日(オス)~12月31日(メス)
- 相場:1杯12,000~28,000円
鳥取県と島根県の両方の漁船が水揚げを行う境港は、松葉ガニの一大水揚げ漁港。
産地が混同しないよう、鳥取産と島根産でタグの色を変えています。
島根県・隠岐の島の漁師だけに許されている「カニかご漁」は、カニを無傷で漁獲できるため身・カニミソともに高品質です。
松葉ガニは弾力のある身質と、ほどよい甘みが特徴。
濃厚で旨みが強いカニミソも魅力ですが、全体的に上品な味です。
山陰地方の日本海は暖流と寒流が交わる海域で、海水が十分な酸素を含んでいます。
餌となる生き物が多く、ズワイガニが成長するのに適した環境です。
たっぷり栄養を蓄えた松葉ガニは、身が締まって旨みも凝縮されています。
例年の相場は1杯あたり12,000~28,000円ほど。
百貨店などでは500gあたり20,000円、1杯が1kg前後として40,000円もする高級カニです。
最上級ブランド・五輝星(いつきぼし)
2015年に松葉ガニのトップブランドとして「五輝星(いつきぼし)」が追加。
水揚げ量は全体の0.1%未満と、たいへん貴重な松葉ガニです。
2022年の初競りでは、最高額1匹100万円で落札され話題になりました。
以下の基準に基づき、10人の目利きのプロが厳しく判定します。
【五輝星の基準】
- 重さ1.2kg以上
- 甲羅の幅13.5cm以上
- 脚が全てそろっている
- 身が詰まっている
- 鮮やかな色合い
兵庫県|香住(かすみ)ガニ
![kasumi-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/12/f2f3094a32ace126a1607d3510ecf6ef.jpg)
【基本情報】
- タグの色:緑色
- 水揚げ漁港:香住漁港
- 漁期:9月1日~翌年5月31日(メスは全面禁漁)
- 相場:1杯1,000~6,000円
ズワイガニではなく紅ズワイガニの有名ブランド。
漁期が長いため漁獲量が多く、ズワイガニより安く手に入ります。
紅ズワイガニ特有のジューシーな食感と強い甘みが特徴。
一方で、水気が多いためカニミソはやや水っぽく、他のブランドガニと比べ濃厚さに欠けます。
香住ガニは水深500~2500mの深海に生息し、ミネラルなどの栄養素が豊富な海洋深層水で育ちます。
水圧で潰れないよう殻がやわらかくできているため、身離れがよくて食べやすい点がメリットです。
例年の相場は、1杯あたり1,000~6,000円ほど。
漁獲量が多いため値段が安定しており、ブランドガニの中ではかなりお手頃です。
京都府|間人(たいざ)ガニ
![taiza-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/12/71de86ad757fc224966f9a3030170f82.jpg)
【基本情報】
- タグの色:緑色
- 水揚げ漁港:間人漁港
- 漁期:11月6日~3月20日
- 相場:1杯30,000~60,000円
漁港から近い海域に漁場があるため、日帰りで戻ってこられる点が強みです。
午前中に漁獲されたカニが午後4時には競りにかけられるため、抜群の鮮度を誇ります。
他の松葉ガニより脚が長く、カニミソの味や香りも他のカニとは違うのが特徴。
繊維がしっかりとした身は弾力があり、プリプリの食感と濃厚な甘み・旨みが味わえます。
鮮度を活かしたカニ刺しが人気で、白い花のように身が開き見た目も鮮やかです。
岩場が多い山陰地方の漁場と違い、京都近海は砂地が多いためカニの脚が欠損せずに長く伸びるといわれています。
成長しやすい環境が整っており、他の漁場で獲れる松葉ガニよりもサイズが大きめです。
間人ガニを獲るカニ漁船は5隻しかなく、漁獲量の少なさから幻のカニとも呼ばれます。
国内でもほとんど流通しないため、他のブランドガニと比べて高価です。
例年の相場は1杯あたり30,000~60,000円ほどですが、通販サイトでは、1杯10万円を超えるものもあります。
京都府|舞鶴ガニ
【基本情報】
- タグの色:緑色・銀色・金色
- 水揚げ漁港:舞鶴漁港
- 漁期:毎年11月6日~3月20日(オス)~12月31日(メス)
- 相場:1杯5,000~25,000円
2012年に地域団体商標を取得し「舞鶴ガニ」の名称を得ました。
800g以上の形が整ったものだけに、漁港名と船名を記したタグが付けられます。
間人ガニと同じく獲れたその日に競りにかけ、すぐに各販売店へ出荷するため鮮度は抜群です。
肉厚な身がぎっしり詰まっているのが特徴。
メスは「コッペガニ」と呼ばれ、小ぶりながら旨みが強いと評判。
オスの舞鶴ガニより安価で流通している点も人気の要因です。
舞鶴ガニが獲れる京都近海は、日本海の中でも餌となるプランクトンが豊富な海域。
砂地が多く脚が欠損せずに長く伸びるため、可食部位も多くなります。
2020年からは、重量によってタグの色を細分化しました。
【ランク分け】
- 800g以上:緑色
- 1.0㎏以上:銀色
- 1.2㎏以上:金色
例年の相場は、1杯あたり5,000~25,000円ほど。
より細かくランク付けされたことで、値段の幅が広がっています。
選択肢が増えて、選びやすくなったともいえるでしょう。
石川県|加能ガニ
![kanou-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/12/b4e56cc017d4856d48a88db4cc3b91f3.jpg)
【基本情報】
- タグの色:水色
- 水揚げ漁港:橋立漁港・金沢港・富来漁港・輪島港・蛸島漁港
- 漁期:毎年11月6日~3月20日(オス)~12月29日(メス)
- 相場:1杯2,000~18,000円
甲羅の幅9cm以上のカニのみ、他と被らない水色のタグが付きます。
日帰り漁が基本ですが、シケで漁ができない場合にそなえ蓄養を行っている点が強みです。
陸上水槽で生かしたまま加能ガニを収容することで、安定した供給に努めています。
他の海域で漁獲されるズワイガニより、甘みが強いのが特徴。
身入りがよく、太い脚から爪までぎっしりと身が詰まっています。
カニミソもたっぷり詰まっていて、濃厚な味と独特の香りが人気です。
石川県の沖合は寒流と暖流が交わる海域で、カニの餌となる生物が豊富。
陸から近い位置にカニが生息する深海が広がっているので、漁獲後すぐに帰港できます。
石川県では資源保護の観点から、脱皮直後の水ガニを全面禁漁としています。
通販を利用しても、間違って身入りの少ない水ガニが送られてくることはないでしょう。
例年の相場は、1杯あたり2,000~18,000円ほどですが、2022年は4,000~35,000円と倍近く高騰しました。
初競り直後の7・8日はまだ安く、年末に近づくほど高くなる傾向があります。
不漁が続けばどんどん値段が上がり続けるため、購入するなら早めがよいかも知れません。
最上級ブランド・輝(かがやき)
2021年、新たに加能ガニの最高峰ランクとして「輝(かがやき)」というブランドが追加されました。
カニのサイズや品質だけでなく、資源管理に積極的に取り組んでいるかも判定基準となります。
具体的には「ズワイガニの保護区を設定したり、改良網を使用して漁期以外での混獲を避けたりするなどの工夫をしているか」です。
全ての基準をクリアし限られた目利き人(認定人)が「輝」と認めたカニには、石川の伝統工芸・丸谷焼で作られたタグが付けられます。
【輝に認定される条件】
- 1.5㎏以上
- 甲羅の幅14.5㎝以上
- 全ての脚が欠損していない
- 甲羅が硬く身が詰まっている
- 徹底した鮮度(漁獲日をタグに記載)
- 加能ガニを守るための資源管理に積極的
メスの香箱ガニには「輝姫(かがやきひめ)」というトップブランドが加わっています。
カニ通販でもブランドガニを取り扱っているところがあります。
おすすめの通販サイトを知りたい人はコチラをどうぞ。
【カニの食べ方で選ぶ】料理ごとに適したものを選ぼう
![crab-pot](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/crab-pot.jpg)
茹でガニやボイル冷凍は調理せずに食べられますが、加熱する場合は生カニ(生冷凍)のほうが適しています。
加熱処理した茹でガニをさらに加熱すると、水分が抜けすぎてパサつくからです。
また、生きている活カニであれば、貴重なカニ刺しが味わえます。
選び方で迷ったときは、予定しているカニ料理で選ぶのもよいでしょう。
カニ刺し
![crab-sashimi](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/crab-sashimi.jpg)
カニは死ぬと一気に鮮度が落ちるため、刺身で食べられるのは生きている活カニのみ。
たとえ生のカニを冷凍した生冷凍であっても、加熱するのが基本です。
近年は冷凍技術の向上により、刺身でも食べられる冷凍カニが通販などで販売されています。
生食可能な商品には表記があるので、購入の際は確認しましょう。
カニ刺しをするなら、ズワイガニがおすすめ。
やわらかい身は甘みが強く、氷水に浸けても味がぼやけません。
脚が長く可食部が多いので食べ応えも十分。
水分が多いタラバガニは生食に向かず、カニミソが魅力の毛ガニは身が少なすぎます。
茹でガニ(そのまま食べる)
![boiled-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/boiled-crab.jpg)
もっとも定番の食べ方で、どの種類のカニでも美味しく食べられます。
そのまま食べても美味ですが、ポン酢や三杯酢とも相性抜群です。
茹でたてほど味がいいので、茹でガニを食べるなら「浜ゆで」か「船凍品」を選びましょう。
ボイル冷凍の場合は水分と旨みが抜けないよう、冷蔵庫でゆっくり自然解凍してください。
どんなカニでも美味しくなりますが、しいていうなら毛ガニやズワイガニがおすすめ。
カニのもうひとつの醍醐味、カニミソを存分に楽しめるからです。
カニミソにしかない濃厚な旨みを味わうなら、茹でガニが最も適しています。
焼きガニ
![grilled-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/grilled-crab.jpg)
普通は生のカニを焼きますが、茹でガニでも十分美味しくできます。
上手に焼くコツは焼きすぎないこと。
すでに加熱されているため、火を通しすぎると水分が飛んでパサつくからです。
表面を殻ごとサッと炙る程度に焼くと、香ばしくジューシーに仕上がります。
フライパンやホットプレートで調理する場合は、クッキングシートやアルミホイルを敷けば傷が付きません。
焼きガニをするなら、タラバガニがおすすめ。
タラバガニは水分が多く味がぼやけやすいのですが、焼くことで適度に水分が抜けて旨みが凝縮します。
太い脚に身がぎっしり詰まっているので、食べ応えも抜群。
他のカニでも美味しくできますが、タラバガニが最も向いています。
カニしゃぶ・鍋
![crab-shabu-shabu](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/crab-shabu-shabu.jpg)
鍋物にするなら、できれば活カニや生冷凍カニを使いたいところです。
加熱処理されていない身は、火を通すことでふっくらして甘みが増します。
生の身や殻から、カニの濃い出汁が取れる点も魅力です。
活カニの場合はしゃぶしゃぶスタイルで、生冷凍カニは少し煮込むのがおすすめ。
鍋の中で加熱するので、完全に解凍する必要はありません。
ボイルしたカニを使う場合は、カニを最後に入れるとよいでしょう。
食べる分だけを温める程度に加熱すると、カニエキスを逃さず食べられます。
カニ鍋の場合、生のカニであれば種類は関係ありません。
どの種類のカニでも加熱することで旨みや甘みが増し、適度に身が締まります。
とくに、汁物にすると美味しい花咲ガニは濃厚な出汁が取れるので、鍋の中が極上のカニスープへと変わるでしょう。
カニ通販の選び方(選ぶポイント)
![king-crabs](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/king-crabs.jpg)
カニ通販サイトで購入する際は、商品を見たり触ったりできません。
産地やサイズなど限られた情報で、高品質なカニを選ぶ方法を解説します。
通販サイトの選び方で確認することは3つ。
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おすすめのカニ通販サイト6選
カニの産地で選ぶ
国産以外でおすすめの産地は、カナダやアラスカ。
日本のように漁期や漁獲枠が決められており、しかも漁期も2~3ヵ月間と短いためしっかりと成長した良質なカニが獲れます。
オホーツク海で獲れるロシア産のカニは、他の産地よりもサイズが大きい点がメリット。
漁船にボイル処理設備が備わっており、新鮮なうちに加工できます。
しかし、漁期がなく1年中漁を行うため、未成熟なカニが紛れ込むのが難点。
当り外れがあるので、カニ業者の目利きが重要になってきます。
ロシア産を扱って長い業者を選ぶとよいでしょう。
同じ産地のカニを長く見ていれば、特徴や良し悪しを把握しているはずです。
カニのサイズで選ぶ
カニのサイズを選ぶときは、通販サイトの表記を真に受けないことが重要です。
カニのサイズに正式な規定はなく、通販業者ごとに判断基準が異なります。
正しいサイズを見極めるには、目安となる重さを知っておく必要があります。
下記に人数ごとの分量目安と、カニのサイズごとの重さを表にまとめました。
※重さはカニが生きている状態の数値で、茹でると水分が抜けるため10~15%ほど軽くなります。
人数 | 分量目安 |
---|---|
1~2人前目安 | 600~800g |
2~3人前目安 | 800g~1.5kg |
4~5人前目安 | 1.5~2kg |
5人前 | 2kg以上 |
丸ごと1杯 | ズワイガニ1肩(セクション) | タラバガニ1肩(セクション) |
---|---|---|
大:750~850g | Lサイズ:150~200g | Lサイズ:400~500g |
特大:850~950g | 2Lサイズ:200~250g | 2Lサイズ:500~600g |
特特大:950g~1.1㎏ | 3Lサイズ:250~300g | 3Lサイズ:600~700g |
献上ガニ:1.1~1.3㎏ | 4Lサイズ:300~350g | 4Lサイズ:700~800g |
5Lサイズ:350~400g | 5Lサイズ:800~900g | |
6Lサイズ:400g以上 | 6Lサイズ:900g以上 |
カニ通販業者で選ぶ
![seafood-market](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/12/2354454_s.jpg)
通販業者を選ぶ際のポイントは主に3つです。
【販売実績がある・運営歴が長い】
売れているのはユーザーから信頼されている証で、取り扱っているカニが高品質であると判断できます。
販売実績がわかりにくい場合は、サイトの運営歴を確認しましょう。
長く続いていれば、それだけユーザーに支持されているといえます。
【仕入れ~販売までを一括している】
配送や販売を別業者に委託すると、余計なタイムラグが発生したり品質管理が行き届かなかったりします。
仕入れ・流通・販売まで一括していれば、獲れたてのカニを新鮮なうちに発送でるでしょう。
余計な中間マージンをカットすることで、安く販売できる点もメリットです。
カニ専門店に多いスタイル。
【重さや内容などの表記がしっかりしている】
内容量とは別に総重量やカニ単体の重量表記があることが重要。
通販業者によってはグレーズコーティングなど、梱包にかかる重量までカニの重さに含むことがあります。
グレーズコーティングは薄い氷の膜でカニを覆う加工で、何重にも氷を張ることで意図的に重くすることも可能です。
まとめると、カニ通販の選び方で失敗しないコツは「販売実績・仕入れ方法・表記方法」が明確にわかる販売店を選ぶことです。
それでも不明な点がある場合は、購入前に問い合わせてみるのもよいでしょう。
※2023年6月1日よりヤマト運輸では、商品発送後に届け先を変更する場合は有料となりました。
元の届け先~変更後の届け先までの運賃が着払いで発生します(参照:ヤマトホールディングス)。
注文したカニ通販業者がヤマト運輸を使用している場合、ギフトなどで直接届け先に贈る際にうっかり配送先を変更すると先方が支払うことになるので注意しましょう。
おすすめのカニ通販サイト6選
筆者は料理人歴16年で、さまざまな水産業者と取引した経験があります。
良質な品物を求めて業者を新規開拓するなかで、粗悪品ばかり納品する悪徳な業者も数多く見てきました。
今回はその経験にもとづき、おすすめできるカニ通販サイトを6つ紹介します。
通販でカニを選ぶ際の参考にしてみてください。
【おすすめのカニ通販サイト6選】
カニは天然生物のため、常に安定して漁獲できるとは限りません。
水揚げ量や売れ行きによっては、商品規格が変更されたり早々に売り切れたりする場合があります。
筆者のイチ押しは「かに本舗」。
比較したなかでも年間に500~1000トン以上のカニを買い付けている業者はほかになく、仕入れの強さがうかがえるからです。
大量に買い付ければ良質なカニが入る確率も高くなりますし、仕入れ代を抑えられるぶん安く販売できます。
大量のカニを買い付けるには豊富な資金力だけでなく、市場の動向を的確に読み取る力(情報網)が必要です。
何より、売り切る自信や販売実績がなければ、1000トンものカニを仕入れることはできません。
確かな販売実績と豊富な在庫を持つかに本舗なら、高品質のカニがお得に買えるでしょう。
かに本舗
![](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/10/e4a015aa91ea370ab4c1d7c0cd0931f4.jpg)
【おすすめポイント一覧】
販売実績があるか?(運営歴は長いか?) | ネットショップ大賞13年連続1位(2010~2022年) 年間500~1000トン以上のカニを買い付け |
仕入れ~販売までを一括しているか? | 社長自らが直接現地で大量に買い付けるため、新鮮で安い |
重量や内容などの表記がしっかりしているか? | 重さ・パック数・パック内容・梱包サイズや梱包内容など細かく表記 |
大きさが売りのカニ専門店です。
特大サイズのズワイガニ7~10Lは、脚肉の長さ18cm前後もあり食べ応え満点。
1kgにつき18~28本の脚が入っています。
特大タラバガニ7~9L(総重量1.6~2.1kg)は、約4~6人前が目安です。
大きさ以外にも、刺身用の生ズワイガニや境港から生きたまま直送される松葉ガニなど魅力的な商品があります。
2023年8月より価格を大幅に値下げした点も魅力で、昨年より1万円以上安くなっている商品も。
北釧(ほくせん)水産
![](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/10/77a5a9876d47f440047265fb2ea7f266.jpg)
【おすすめポイント一覧】
販売実績があるか?(運営歴は長いか?) | 旧築地・豊洲や大阪をはじめとする全国の市場に、30年以上カニを出荷している |
仕入れ~販売までを一括しているか? | 直接水揚げ地に行き、鮮度や状態がいいカニだけを厳選 カニ以外の商品も取り扱うが、カニの仕入れ~配送まで全て自社で一括(一部国内の連携工場で加工) |
重量や内容などの表記がしっかりしているか? | サイズ・重さ・脚の本数(ズワイガニのみ)など重量表記あり |
毛ガニをメインに取り扱う販売店で、活カニを買える点が魅力。
生きたままの毛ガニが届くので、カニ刺しや茹でたてを楽しめます。
獲れたてを朝イチで茹でる「朝茹で」は、当日配送のため解凍不要です。
しゃぶしゃぶ用のズワイガニやタラバガニ、北海道でしか獲れない花咲ガニなどラインナップも豊富。
かにまみれ
![](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/10/ffcbdd504badb7f4c37c6dc24da1400a.jpg)
【おすすめポイント一覧】
販売実績があるか?(運営歴は長いか?) | Yahoo!ショッピング売れ筋ランキング毛ガニ部門第1位 Yahoo!ショッピングお中元売れ筋ギフトランキング第1位 メディア掲載:おとなの週末・女性自身「幻の逸品お取り寄せ」特集 |
仕入れ~販売までを一括しているか? | 加工は国内の提携工場で行っていますが、取り扱うのは産地証明書の確認が取れた安全なルートから仕入れたカニのみ |
重量や内容などの表記がしっかりしているか? | グレーズコーティングによる氷の重さを除いて表記 茹でた後の水分が抜けた状態で重さを表記 ギフト用の梱包イメージを3Dで360度視認できる 商品ページに設置された360度ビューで全体像を視認できる |
毛ガニとギフト用商品が人気の通販サイトです。
安さよりも品質にこだわっており、訳アリ商品は一切取り扱わないのが特徴。
公式サイト内でも「当店は決して激安ではありません」と、あえて謳っています。
毛ガニの最高峰ランク「3特・4特」の2尾セットや、四大カニセット(タラバガニ・ズワイガニ・毛ガニ・花咲ガニ)が目玉商品です。
北海道でしか獲れない、希少な花咲ガニが手に入る点も魅力。
初めてカニ通販を利用する人でも選びやすいように、「おすすめカニチャート」が記載されている点も良心的です。
マルゲン後藤水産
![](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/10/9afe03308d14d65f36cb95cf897a2841.jpg)
【おすすめポイント一覧】
販売実績があるか?(運営歴は長いか?) | 2006・2008年楽天市場ショップ・オブ・ザ・エリア北海道エリア受賞 第2・5・6回Yahoo!Japanショッピングうまいもの王者決定戦カニ・魚介部門1位 など カニ通販歴20年以上 |
仕入れ~販売までを一括しているか? | 仕入れから発送までを一括管理 元漁師である社長の目利きの下、一括で大量に仕入れる 自社加工・自社梱包で終始一括 |
重量や内容などの表記がしっかりしているか? | グラム表記(冷凍時の重さ)・セクション数(肩肉の数)・ズワイガニの場合は脚の本数・大・特大・超特大などのサイズ表記 |
水産加工会社につき自社工場にて出荷管理し、中間コストをカット。
水揚げから最短で発送できるため、低価格で新鮮なカニが届きます。
2023~2024年もカニ祭りと称して種類豊富で高品質のカニを仕入れ、生冷凍・ボイル冷凍をはじめお得な訳アリ品・大人数用の大容量商品などに加工して販売。
「一括仕入れで最安値に挑戦」と謳っています。
ラインナップはタラバガニ(ボイル冷凍)・毛ガニ・カニしゃぶやカニ鍋用生ズワイガニ(生冷凍)・紅ズワイガニ(生冷凍・ボイル冷凍)などです。
ざこばの朝市
![](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/10/e74403025752a51a4d927fbc56fbe8be.jpg)
【おすすめポイント一覧】
販売実績があるか?(運営歴は長いか?) | ベストお取り寄せ大賞2022にて銀賞を獲得 創業90年・カニ販売45年・年間70トンのカニを取り扱う |
仕入れ~販売までを一括しているか? | カニは全て試食してから販売 加工は他社工場にて行うが、HACCP(ハサップ)認定工場で生産 |
重量や内容などの表記がしっかりしているか? | 大・特大・4L・5Lなどのサイズ表記・セクション数・脚の本数 |
※HACCP(ハサップ)とは食品衛生管理の手法のことで、原則として全ての食品等事業者がHACCPに沿った衛生管理を実施する必要があります(参照:厚生労働省)。
普段は高級店でしかお目にかかれない、特大サイズのオオズワイガニ(バルダイ種)が目玉商品。
中央市場から入荷するカニの中で、最も大きな5Lサイズ。
鮮度のよいものを、生食可能な状態で冷凍加工しています。
カット済みやバラ凍結で使いやすいのもうれしいポイントです。
昨年よりも重量が100g・サイズが大→特大へアップしたにもかかわらず、値段は10%ダウン。
北海道網走水産
![](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2023/10/f8d7c24779fccccdce987d4394c83e72.jpg)
【おすすめポイント一覧】
販売実績があるか?(運営歴は長いか?) | メディア実績:栃木テレビ「イブニング6」・「マイチャン」 カニ通販歴30年以上 |
仕入れ~販売までを一括しているか? | 自社バイヤーの目利きで仕入れ、輸送から販売までを自社で一括 最新式の巨大冷蔵庫を導入したり作業効率アップのために広大な敷地を確保したりするなど、鮮度保持に努めている |
重量や内容などの表記がしっかりしているか? | 冷凍状態での重量表記あり |
カニ以外の海産物も幅広く取り扱う水産会社で、豊富な品揃えを活かしたセット商品が魅力です。
タラバ・ズワイガニの二大カニ脚セットやタラバ・ズワイ・毛ガニの三大カニづくしセットのほか、カニとホタテのセットなどカニ以外の海鮮と組み合わせた商品も。
タラバガニはボイル冷凍だけでなく、貴重な生冷凍も扱っています。
【カニの選び方】まとめ
![live-kobako-crab](https://ingredient-selection.com/wp-content/uploads/2022/11/koubako-crab-1.jpg)
カニの選び方のポイントは次のとおり。
失敗しないカニの選び方は「脱皮直後のやわらかいカニを選ばない」ことです。
どの種類のカニにも共通する選び方です。
脱皮から半年以上たった「堅ガニ」を狙いましょう。
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